和するこころ

著者:形山睡峰
四六判上製本/214頁/
定価 1,980円(本体1,800円+税10%)
ISBN978-4-910595-07-8
発売日:2023/4/15

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みな生まれて以来、ただ我と他とを
「和するこころ」だけで自己になってきた。
この心のほかに、持ってきたものはないのである。

「和するこころ」と聞けば、あらゆる人々の心が一つにまとまって、どんな人の心とも異なることがない。そして、だれもが同じ思いになって笑い合っているような心を想像するかも知れない。

しかし、そうではない。みんなが異なる思いや考えで行為していながら、そのことでだれの心も損なうことがない。

かえって個々の心が自由に主体性を発揮させられている。「和するこころ」とは、そんな寛大な心である。お互いに何の争いごともなく和し合っているのは、個々の異なる心を互いに認め合ってゆく大きさを持っているからである。


著者紹介

形山 睡峰 SUIHOU KATAYAMA

昭和24年、岡山県柵原町(現美咲町)生まれ。大学終了後、東京中野の高歩院住職・大森曹玄老師の下で出家得度。曹玄老師に嗣法の後、各所にて禅会を開催。昭和63年、茨城県出島村(現かすみがうら市)に菩提禅堂が建立され、堂主に就任。平成19年同市宍倉に無相庵を開創、今日に至る。

著 書

・『禅に問う』(大法輪閣刊)
・『無心という生き方』(ベストブック刊)
・『心が動く一日一話』(佼成出版社刊)
・『禅と哲学のあいだ』(佼成出版社刊)
・『非ずのこころ』(エイチエス)他

担当編集者より

調和とはぶつかり合いだ、と書いていたのは岡本太郎。

調和とは妥協ではないのである。

和え物(あえもの)は一つになるが、同じになることではない。

そこで、和とはなにか。和するとはどういうことで、どういう「こころ」なのか。

編集者であるわたしの問いに、形山睡峰さんが『非ずのこころ』に続き、たくさんの言葉を使い、丁寧に「和するこころ」の持ちようを明らかにしてくれた。

斉藤和則

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